チョコレートビール 

 今年はチョコレートビールがいっぱいお目見え。ちなみにチョコレートビールと言うのは原料やフレーバーにチョコを入れたビールではなくて、焙煎度合いの高い濃色麦芽を使ったチョコレート風味のビールと言うことですよ。
 水には硬水と軟水があるけど、ビールはヨーロッパで発達したお酒。あちらは硬水が一般的ですよね、硬水と軟水では、硬水の方が仕込みでもろみや麦汁のPHが上がるから糖化しやすい。ただ、硬水はモルトやホップのポリフェノール溶出が容易いし酸化も早いから、ビールが赤みを帯びる。バイエルンで濃色ビールが発達したのは、いっそ焦がしたした麦芽を使って真っ黒にしてしまえってことだったらしい。
 余談だけどミュンヘンのオリジナル製法をピルゼンに盗まれて、そのピルゼンが軟水だったので黄淡色のビールができたというピルスナー誕生秘話はよく紹介させていますでしょ。そうそうヴァイスビアも淡色だけど、これは小麦麦芽を使うから。小麦麦芽は大麦にくらべて酵素分解が弱く、糖やアミノ酸が生成しにくいからね。また、日本やアメリカもオールモルトではなく一部を窒素成分の少ないコメやスターチに変えているから、本場に比べて淡色ライトボディのビールが多くなっている。
 次はモルトの話。チョコレートビールの使用する濃色麦芽は、ローストする工程を入れて焦がした麦芽です。大麦は吸水させて発芽させますよね。4〜6日して根芽が倍から1.5倍まで伸びたものが緑麦芽、発芽でつくられた酵素が死なないように緑麦芽を3〜5%の水分含有量まで乾燥させてるのだけど、さらに焙煎してカラメル香をつけたのが黒麦芽やチョコレート麦芽。これらの香ばしさを利用してチョコレート味のビールに仕上げるってわけ。

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